2025/07/10
リフォーム
目次
現在、日本は年々ペット数が増えてきており、その数はなんとワンちゃん猫ちゃんそれぞれ1000万頭程度になります。
これは、約6人に1匹となり、猫ちゃんの飼育頭数がワンちゃんを追い抜く勢いで増加しているそうです。
ワンちゃんは室内犬が増加しており、我々リフォーム業界には、ペットと一緒に暮らしやすい住まいづくりを提案することも求められています。 なぜこんなにペットが増えているのでしょうか。
ペットを飼うことで孤独感やストレスが軽減したり、家族の会話が増えたり、気持ちに張りが出て規則正しい生活を送れるようになったり、など様々なプラス効果も。
また、子どもの情操教育にも良い影響を与えることがあるといわれています。
もはや、番犬、ねずみ対策・・・といった目的とはまったく異なってきていて、「家族の一員」としての位置づけで迎え入れられているようです。 その一方で、音や糞に対する近隣トラブルなど問題も発生しています。住まいに関しては、クロスや床が引っかかれてボロボロになってしまったり、糞尿による汚れや匂いの問題などが生じています。
そこで今回は、飼い主とペットがお互いストレスなく、「家族の一員」としてより良い関係を築いていくために、我々がお手伝いできる「ペットリフォーム」についてご紹介します。
気持ちよく共存していくためには、ペットの導線や習性を理解する事が必要です。それにより、何が必要で何が必要ないのか、ストレスの解決策が見えてきます。
その解決策の一部を紹介します。
●ペットドア
ペットの目線に設置することにより、好きな時に好きな場所へ移動することができるペットドア。
出入りがしたいペットによるドアの引っかき傷なども軽減します。
ドア本体に取り付けるものや、壁に取り付けるものなど様々なタイプがあります。
ペットドア付建具 (参考/大建工業:ペットドア)
●キャットウォーク
猫ちゃんは高いところに上る習性があります。猫ちゃん用のキャットウォークを取り入れることにより、猫ちゃんの運動不足やストレスの解消にも。
リズム感のあるキャットウォークは家のデザインにもなります。
キャットウォーク (参考/大建工業:ねこステップ)
●表面強化クロス
猫ちゃんの習性である爪とぎでクロスが傷んでしまうことも。
表面強化・ラミネート加工タイプの壁紙を選べば、傷に対する耐久性が強く、汚れにくくなります。
また、化粧合板などでできた腰壁を取り付けることも有効です。
腰壁 (参考/ウッドワン:ソフトアート)
●ペット用水栓
室内飼いのペットが増加していますが、ワンちゃんには散歩も必要です。
玄関のそばなどに立水栓を設置すれば、散歩から戻ってきたら、足を洗ってそのまま家に入れて衛生的です。
デザイン性に優れた水栓も多いので気に入ったものを選びましょう。
ペット用立水栓 (参考/オンリーワン)
●ペット用フロア
硬くて滑りやすいフローリングはペットの足腰に負担が大きいもの。
合板フローリングの中には、傷や糞尿の汚れなどに強いペット対応のものもあります。
床を剥がさず上から貼れるものや消臭機能付きのクッションフロアなどもあります。
ペット用床材 (参考/大建工業:ワンラブフロアⅡ)
●消臭素材
珪藻土やシラス壁などの左官材や、エコカラットなどの調湿タイルは、消臭効果に優れています。
これらの素材は、来客がある玄関やペット用ゲージスペースに設置すると効果的です。
更に消臭効果を高めるには、換気扇の設置などと併用しましょう。
調湿タイル (参考/LIXIL:エコカラット キャットウォーク:鈴木様邸)
ペットは家族の一員と感じられると安心します。家族が集まるリビングや寝室などに、心地よい「専用スペース」をつくってあげましょう。ただし、キッチンは入られると困ります。ペット用ゲートやフェンスを取り付けてメリハリをつけてましょう。
興味を示しそうなものは隠しておく事もお互いのストレス軽減に有効です。
ペット用のトイレスペースは、来客時はロールスクリーンで目隠し出来るようにするなど、「見せない工夫」も大切です。
今回のペット特集は参考になりましたか? 少子高齢化や核家族化が進み、人とのふれあいが減少し続ける現代社会。
ペットは新たな家族の一員として愛情を注いだり、癒やしや安らぎを得たりできる大切な人間のパートナーになっています。ペットとの新生活をお互いストレスフリーに過ごすために、一度ご相談ください。