2025/06/05
ガーデン梅雨はジメジメと蒸し暑い季節ですが、アジサイがカラフルな花を咲かせ目を楽しませてくれる季節でもあります。雨が続き、憂鬱な心をなごませてくれるものです。
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アジサイの中には、真っ白な花を咲かせる「アナベル」という品種があります。こんもりとした花姿が美しく、花壇にやさしい印象を加えてくれます。アナベルは他のアジサイと同じく手間はあまりかかりませんが、育て方に少し違いがあります。今回は育て方と剪定の時期、少し怖い?!アジサイの有毒性、やさしい花言葉をご紹介します。
通常のアジサイやガクアジサイは日本原産種が改良されたものですが、「アナベル」と呼ばれている白いアジサイは北アメリカ東部原産の「アメリカノリノキ」の園芸品種で、白い装飾花が手まり状になり、直径30cmもの花房になります。近年はピンク色のアナベルも発表されています。
アナベルの栽培は日本のアジサイと同様に容易で、特別な管理をしなくても毎年良く開花します。上手に育てるポイントは、日当たりがよいところで乾燥させすぎないこと。剪定の時期は、通常のアジサイよりも遅く11〜12月と2〜3月頃です。通常のアジサイは前年の夏に花芽が作られるので「花後すぐ」の6〜8月の剪定が必要ですが、アナベルは花芽が作られる時期が開花年の4月と遅く、剪定は芽が作られる前2〜3月までに剪定します。通常のアジサイと同様6〜9月頃に剪定をしてしまうと、花数が少なくなってしまうので注意しましょう。アジサイと同様に、株のバランスを見ながら花が咲いた枝を切り取ります。全ての枝を同じくらいの長さに切りそろえるのがポイントです。
また、アジサイが体内に毒をもっているかどうかまだ完全にわかっていませんが、毒をもっている個体があることは確認されています。葉や花、枝などに含まれる毒素は微量ですが、料理として出されたアジサイの葉っぱは食べないよう気をつけましょう。犬や猫などのペットが食べてしまうなどの事故にも注意が必要です。
最後に、アジサイの花言葉ですが、花の色が変化することから、「移り気」「浮気」「高慢」などと、よい意味の言葉がありません。しかし、アナベルはその真っ白な花が純粋なイメージと重なり、「ひたむきな愛」という一途な気持ちを表した花言葉が付けられています。ご自宅の庭でアナベルを育ててみてはいかがでしょうか。
※参考文献:自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ(厚生労働省)
※参考文献:アジサイの喫食による食中毒について
※参考文献:よくわかる「庭木大図鑑」椎葉林弘著
※参考文献:みんなの趣味の園芸:NHK出版
※参考文献:「庭づくりの困ったを解決するアドバイス100」主婦と生活社
※参考文献:「ガーデニングのコツとテク」エフジー武蔵発行
※参考文献:園芸WEBマガジン アイリスガーデニングどっとコム